
暗号資産(仮想通貨)ウォレットとは
(1)暗号資産(仮想通貨)を保管するためのツール
(2)公開鍵と秘密鍵の2つの組み合わせで、送金や入金ができる仕組み
(3)用途によって、ウォレットの種類を使い分けると良い
(4)リカバリーフレーズで復元可能であることが多い
使用時の注意点
(1)送信先のアドレスやネットワークを間違えると、暗号資産(仮想通貨)を紛失することになる。
(2)秘密鍵やリカバリーフレーズは、他人に知られてはいけない。
(3)最後の砦であるリカバリーフレーズを紛失すると、誰にも暗号資産(仮想通貨)を取り出せなくなる


はじめに知っておきたい知識
定義、および「取引所」を例に解説
定義
定義を書くと、下記になります。
暗号資産(仮想通貨)ウォレットの定義
(1)暗号資産(仮想通貨)を保管するためのツール
(2)公開鍵と秘密鍵の2つの組み合わせで、送金や入金ができる仕組み
(3)用途によって、ウォレットの種類を使い分けると良い
(4)リカバリーフレーズで復元可能であることが多い
言い換えると
「ブロックチェーンの取引を閲覧・管理・許可するためのツール」
とも表現できます。
おそらく、ITに弱い方だと
意味が分からないですよね、、笑。
安心してください、私もそうだったので、笑
ウォレット。
英字で書くと「Wallet」です。
本来の意味は
「(2つ折りの)財布」
という意味ですね。
↓↓ お馴染みの、こんな財布 ↓↓
もちろん、暗号資産(仮想通貨)の場合は
「2つ折りの財布」ではありません!!

「取引所」を例に解説(※厳密には、ウォレットではありません)
「じゃあ何なのか?」となりますよね。
結論としては
「公開鍵・秘密鍵・リカバリーフレーズ」
がウォレットとして機能します。
意味が分からないですよね?笑
取引所を例に解説していきます。
たいていの方は
「暗号資産(仮想通貨)取引所」
で暗号資産を購入します。
初心者だと、まず気づきませんが
取引所で購入しただけの暗号資産は


ブロックチェーン上に記載されるためには
「取引所でアドレスを発行してもらう」
ところから始まります。
(1クリックで作成できることが多いです)
まず前提として、取引所は
厳密には「ウォレット」ではありません。
ただ、半分ウォレットのように使えるので、説明で使います。
公開鍵
この「アドレス」こそが
「公開鍵」から作成されています!
秘密鍵
取引所の場合だと
ログインする際のパスワードなどが
「秘密鍵」に該当します。
リカバリーフレーズ
そして、「リカバリーフレーズ」
に該当するのは、再発行手続きですね。
それぞれのウォレットによって
呼び方や、操作感は異なりますが
大きな仕組み自体は同じです。
ブロックチェーンとは?

「ブロックチェーン」について
ざっくり説明すると
「ある時刻に、その電子データが存在していたこと
および、それ以降で”改ざん”されていないことを証明する技術」
といった表現になります。
細かい説明は、本記事では省略します!


ウォレットを用意したくなる理由
取引所でアドレスを発行した人は
たいてい、個人でウォレットを用意したくなるはずです。
その理由は、下記です。
ウォレットを求める理由
(1)セキュリティの不安解消
(2)取引所破綻時の保証の不安解消
(3)運用面での自由度アップ
セキュリティの不安解消
取引所はオンラインで繋がらざるを得ないため
常にハッキングの脅威に晒(さら)されています。
もちろん重要なデータは
オフラインで管理しているそうですが
世界中とデジタルデータで取引する以上
オンラインと混在してしまいます。
言い換えると
取引所に預け続けるということは
オンラインとオフラインの混合ウォレット
にお金を入れている、ということと同義です。
なお、業界用語として
オンラインは「ホットウォレット」
オフラインは「コールドウォレット」
と呼びます。
セキュリティの観点では
「コールドウォレット」が
圧倒的にオススメです。
私の使用している「Ledger NanoS」
はコールドウォレットの代表格です。
世界中にユーザーが多く
日本語サポートも丁寧に対応してくれます。

30秒~2分くらいで返信あるので、助かってます。
(平日のみ)
取引所破綻時の「保証」の不安解消
取引所がハッキング被害にあったり、倒産した場合
どうなると思いますか?
2021年11月7日時点の日本の法律上
保証されない可能性があります。
日本では金融機関が破綻した場合
預金保険機構が元本1,000万円までと
その利息の払い戻しを保証する仕組みがあります。
FXを取り扱う証券会社には
信託保全(信託分別管理)が義務付けられていて
顧客の資産と、証券会社の資産を
分別して信託銀行に保管する制度があるため
仮に証券会社が破綻しても
顧客の資産は全額保証されるようになっています。
それに対し、仮想通貨取引所に関しては
いまのところ明確な保証ルールがありません。
よって、「各取引所に任されている」というのが現状なので
自分自身で、資産の分散化を図ったほうが安全です。
ちなみに、こんな法整備状況でも
税金は、しっかり取られます、笑
運用面での自由度アップ
「ブロックチェーン上に記載されていない」
と何か不都合があるのでしょうか?
結論としては
ブロックチェーン上のサービスを使用できない
ことを意味しています。
ブロックチェーンというのは
デジタルでの足跡をたどれる仕組みで
改ざんも非常に困難なため
今後、様々なツールがブロックチェーン上に
出てくると予測されています。
また、最近話題のDeFiやNFTなどは
まさにブロックチェーン上で動いている技術なので
利用したい場合には、ウォレット必須です。
DeFi(ディファイ)
Decentralized Finance(分散型金融)の略。
銀行などの「中央集権的」な管理者を介さずに、世界中の誰でも、個人で貸し付けたり、借りたりすることができる自動化されたシステムのことです。
複利運用で資産を増やせる、ということでも話題。
※「半中央集権的なDeFi」も存在します。
NFT(エヌエフティー)
Non-Fungible Token(非代替性トークン)の略。
デジタルデータだが、所有者や作者の情報を保証し、辿ることができる技術。
これを可能にしているのは、暗号資産によく使われている「改ざんが困難なブロックチェーン技術」です。
「公開鍵」「秘密鍵」「リカバリーフレーズ」とは?
ウォレットの仕組み
それぞれの解説は、下記です。
公開鍵(こうかいかぎ)
<イメージ> 銀行口座番号
暗号資産(仮想通貨)を「受け取る」際に必要なもの。
公開鍵をもとに、送金先アドレスが作られる。
送信者は、送金先アドレス宛てに、暗号資産(仮想通貨)を送る。
例)0x65ag.......a54d のような文字列のこと
秘密鍵(ひみつかぎ)
<イメージ> 銀行口座の暗証番号
暗号資産(仮想通貨)を「送金」する際に必要なもの。
再発行は「不可能」(※取引所は除く)
「秘密鍵」を紛失すると、誰にも暗号資産(仮想通貨)を取扱えなくなる。
※「秘密鍵」は、絶対に他人に教えてはいけません。
リカバリーフレーズ
<イメージ> 再発行手続き
ウォレットを紛失したり、端末変更したい際の、復旧に必要なもの。
ウォレットにより、呼び方は異なる。
12単語や24単語、などの組み合わせを打ち込んだり、選択入力することが多い。
これを紛失すると、取引所以外では復旧不可能なので注意。
※また、「リカバリーフレーズ」は、絶対に他人に教えてはいけません。
例)リカバリーフレーズ、シードフレーズ、などの呼称
ウォレットには
「公開鍵」と「秘密鍵」と呼ばれる
データを暗号化したり、解読したりするための
文字列があります。
この2つの組み合わせ(公開鍵・秘密鍵)で
「送金」や「入金」ができる仕組みです。
分かりやすいイメージでお伝えすると
公開鍵と秘密鍵のイメージ
(1)公開鍵:銀行口座番号
(2)秘密鍵:暗証番号
(3)リカバリーフレーズ:再発行手続き
といった感じですね!
「秘密鍵」に関する注意事項
「秘密鍵」について、注意すべき点は下記です。
「秘密鍵」に関する注意点
(1) 誰にも共有してはならない
(2) 再発行「不可能」
(=暗号資産を取り出せなくなる)
(3) ハッキング、フィッシングで盗まれないよう注意する
前項のとおり
銀行の暗証番号に該当する「秘密鍵」は
「他の人に知られてはいけない内容」
となります。
悪い人達はこの「秘密鍵」を
オンライン上で
あの手この手で、狙ってきます!
例1)ハッキング
=マルウェアによる情報抜き取り
例2)フィッシング
(1)本物そっくりな偽サイトへの誘導 & 秘密鍵・リカバリーフレーズの入力要求
(2)関係者に扮したダイレクトメール & 秘密鍵・リカバリーフレーズの共有要求
※秘密鍵や、リカバリーフレーズを聞いてきます!
(絶対に教えてはいけません!)

そして、、、
銀行などの中央集権的なシステムの場合
暗証番号を紛失しても
本人確認などを経て、再発行も可能ですが
暗号資産(仮想通貨)の場合
「秘密鍵」を紛失してしまうと、再発行は「不可能」です。
つまり、永久に誰にも取り出せません!


セルフGOX(ゴックス)
自らの不注意で、暗号資産(仮想通貨)を引き出せなくなること。
主な原因は、下記など。
(1)送金先の公開鍵(アドレス)やネットワークを間違える。
(2)秘密鍵や、リカバリーフレーズを紛失する
こんな感じだと
ウォレットを使うことが
怖くなるかもしれませんね、笑
全ての選択には
「メリット」と「デメリット」があります。
次項の「比較表」を見て
判断してみてください!
ウォレット種類別の「メリット・デメリット」
比較表(5種)
下記は、5種類のウォレットを比較した表です!
(1)2種類のコールド(=オフライン)ウォレット
(2)2種類のホット(=オンライン)ウォレット
(3)暗号資産取引所(=ホット&コールド)
それぞれ特徴があるので
ご自身で「最適」だと思う形式を
選んでみてください!
私は、下記の2つを利用しています。
(1)ハードウェアウォレット:Ledger NanoS
(2)デスクトップウォレット:MetaMask
※デスクトップウォレットに長期保管するのは、オススメしません。
(=ハッキング、フィッシングリスクを軽減)
分類 | おすすめ度 | 説明 | インターネット接続 | メリット | デメリット |
ハードウェア ウォレット |
安全& 取引しやすい |
USB等のハードデバイスで秘密鍵やパスワードを保管 | コールド (オフライン) |
(1) ハッキング「ほぼ不可能」 (2) 端末紛失後に「復元可能」 |
(1) 価格1~2万円 (2) 操作が複雑 |
ペーパー ウォレット |
長期保管向け | 「秘密鍵」をQRコードや英数字などの形式で紙印刷して保管 | コールド (オフライン) |
ハッキング 「不可能」 |
(1) 物理的紛失リスク大(焼失,盗難,紛失,インク劣化、等) (2) 迅速な対応不可 |
暗号資産 取引所口座 (ウォレットではない) |
リスクを許容し 管理・運用は しない方向け |
暗号資産取引所が運営するホット&コールドサーバーなど | ホット&コールド | (1) 管理・使用感がラク (2) 無料 (3) 利率は低いがレンディング等のサービスがある (4) 「秘密鍵」紛失の心配はない |
(1) ハッキングリスク (2) 取引所破綻による資産消失 (3) 法律上の保証制度が未整備 (4) ブロックチェーン上のサービスに参加できない (例外あり) |
ウェブ ウォレット |
リスクが大きく おすすめしない |
管理会社がクラウドなどで管理するオンライン型 | ホット (オンライン) |
(1) 口座開設・設定が簡単 (2) だいたい無料 |
(1) ハッキングリスク (2) セキュリティは管理会社に一任 |
デスクトップ /モバイル ウォレット |
リスクが大きく おすすめしない |
PC・スマートフォン等にアプリとしてダウンロードして使用 | ホット (オンライン) |
(1) 管理・使用感がラク (2) だいたい無料 |
(1) ハッキングリスク (2) フィッシングリスク (3) セキュリティソフト必須 (4) デバイスの故障・紛失等で暗号資産紛失リスクあり |
「ホットウォレット」と「コールドウォレット」
大きく分けると
「オンライン」or「オフライン」
という区別ができます。
オンライン型を「ホットウォレット」
オフライン型を「コールドウォレット」
と呼びます。
オンライン型は
インターネットに接続されているため
ハッキングリスクが「常時」あります。
オンライン型の唯一のメリットとしては
リスクは高いですが、使用感がラクなことです。
(かなりラクです、笑)
ただ私は、ラクよりも安全を選ぶので
オフラインである「コールドウォレット」
を、おすすめします。
実際、「デスクトップ/モバイルウォレットのみ対応しているツール」
を動かす場合にのみ、デスクトップウォレットを一時的に使用しています。
(あくまでも、「通り道」にする感じです)
そういったツールも、同様の声が多いのか
「有名ハードウェアウォレット」に対応しよう
とする動きも見られるため
今後はハードウェアウォレットだけでも
問題ない将来も、来るかもしれません。
暗号資産取引所に「預け続ける」意味
比較表の内容について説明します!
先に、デメリットから述べますね、笑
デメリット~その1~
取引所のアプリ内では「ウォレット」
と記載されていても
厳密には「ウォレット」とは言いづらいです。
その理由としては
「ブロックチェーン上のサービスに参加できない」
ことが挙げられます。
(※取引所が、独自チェーンを作っている場合は除く)
デメリット~その2~
オンラインとオフラインを
併用せざるを得ないため
ハッキングリスクが常にあります。
デメリット~その3~
2021年11月7日時点で
法整備も不十分なため
取引所破綻時やハッキング被害時
の保証も「取引所の判断」に任されている状況です。
つまり、返ってこない可能性もあります。
(詳しくは、本記事前半を参照)
デメリット~その4~
全ての手数料が高いです。
他アドレスへの送金手数料とか、異常レベルです、笑
でも、日本国内の利用者は
金融庁で登録されている取引所を
使わざるを得ないジレンマ!

メリット
ログインパスワードが秘密鍵のようなもの
なので、再発行可能です。
使用しないので、紛失リスクもありません。
リカバリーフレーズの件も、同様です。
秘密鍵やリカバリーフレーズの管理に不安のある方は
「暗号資産(仮想通貨)が消失するリスク」
と天秤をかけ、判断してみると良いと思います。
「資産運用」をしたい方へ
結論としては
1個は「ハードウェアウォレット」を
持っていることを、オススメします!
現状では、DeFiやNFTに関わる際は
デスクトップウォレット等を通り道にする必要があるのですが
その場合でも
デスクトップウォレットでの長期保管などは
セキュリティ面でリスクが大きいこともあり
「安全なハードウェアウォレット」
が必要な場面があったりします。
ハードウェアウォレット非対応のツールでも
「ハードウェアウォレットの直接接続に対応」
しようとする動きも見られるため
持ってて損はないと考えています。
なお、長期保管する前提の方は
オフライン(コールド)型である
ハードウェアウォレットか
ペーパーウォレットにしましょう。
加えて、たまに
暗号資産(仮想通貨)を動かしたい場合は
「ハードウェアウォレット」一択です。
DeFi(ディファイ)
Decentralized Finance(分散型金融)の略。
銀行などの「中央集権的」な管理者を介さずに、世界中の誰でも、個人で貸し付けたり、借りたりすることができる自動化されたシステムのことです。
複利運用で資産を増やせる、ということでも話題。
※「半中央集権的なDeFi」も存在します。
NFT(エヌエフティー)
Non-Fungible Token(非代替性トークン)の略。
デジタルデータだが、所有者や作者の情報を保証し、辿ることができる技術。
これを可能にしているのは、暗号資産によく使われている「改ざんが困難なブロックチェーン技術」です。
おすすめの「ハードウェアウォレット」
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<特徴>
(1)8,990円(税込み)
※2021年10月23日時点の価格です。
※価格は変更される可能性があります。
(2)使用者が多いので、将来的にもサポート継続の可能性が高い
(3)他社ウォレットが足並みを揃えてくるので、無駄が少なくて済む
(例:ウェブウォレット「MetaMask」とも接続可能)
(4)日本語サポートあり
(5)質問への公式LINE返信が、かなり速い
(6)私も使ってます!笑
こんな形です!
まとめ
下記に、重要なポイントをまとめます!
暗号資産(仮想通貨)ウォレットとは
(1)暗号資産(仮想通貨)を保管するためのツール
(2)公開鍵と秘密鍵の2つの組み合わせで、送金や入金ができる仕組み
(3)用途によって、ウォレットの種類を使い分けると良い
(4)リカバリーフレーズで復元可能であることが多い
使用時の注意点
(1)送信先のアドレスやネットワークを間違えると、暗号資産(仮想通貨)を紛失することになる。
(2)秘密鍵やリカバリーフレーズは、他人に知られてはいけない。
(3)最後の砦であるリカバリーフレーズを紛失すると、誰にも暗号資産(仮想通貨)を取り出せなくなる
おすすめのハードウェアウォレットは
「Ledger NanoS」です!

